君が僕のすべて
NO2 止まない雨はない。
「えっ?」
「もっと降ればいいのに…
帰り道が分からなくなるく
らい…
そうすれば…
ずっと一緒にいられるの
にね…」
_ずっと一緒にいたい
…でもそれは叶わぬ願い
だって彼女は……
村人
「おやおや、珍しい所に
人がいたもんじゃ。
この辺りは怖くて誰も
近寄らんというのに…
あんたも1人でこんなとこ
にいないで、はや
帰った方がエエぞ。
この辺は出るって噂
じゃからのぉ」
…そう
叶わぬ願い……
「もう………
気づいたんでしょ…?
僕が人間じゃ無いって事…」
…雨
弱くなってきたね…
今のうちに帰った方が
いいよ__
じゃないと、じゃないと
二度と君を帰したくなくなる…」
…でも出来ない。
君が好きだから__
「いいよ。」
「えっ?」
「本当はね…最初から
分かってたの。あなたが
幽霊だってこと。
だってそうでなきゃ、
私に見えるはずないもの…
私ね、
生まれたときから目がみえ
ないの…
だから嬉しかった。
あなたを見つけたとき。
ずっと暗闇だった世界に
あなただけが、
はっきりみえた。