笑顔
そんな私の仕草が可笑しかったみたいで笑い出した。


『気合いの入れ方可笑しくね?何だか逞しいんだけど。』


「逞しいって…、レディに向かって失礼よ。」


そんな私の発言にさっきより笑ってるし。


「何がそんなに可笑しいのよ。」


『だって砂羽がレディって…想像しただけで面白い。』


なんだってー!

「どこをどう見たってレディじゃない。こんなにか弱い女の子を捕まえて。」


今度はお腹を抱えて笑ってるし。しかも声が出てませんよ。声が出ないほど笑ってるって本当に失礼何ですけど。


思いっきりそっぽを向いた。

ふーんだ。イジケてやるから。


『ゴメン、ゴメン。』


笑いながら言ったってダメなんだから。もうイジケたもん。


『ゴメンって。ねっ、機嫌直して。』


イヤだもん。


『奢るから。』


「やったー。ゴチです。」


『ああ〜ズリィー今のわざとかよ。酷いなぁ、俺の繊細な心は今ので砕けた。どうしてくれんだよ?』


「知りませ〜ん。自分で何とかして下さい。でも、奢りだからね。男に二言はないよね。」


『分かってるよ。』


「やったー。飲むぞー。」


苦笑いしてる充をよそにどんどん注文した。
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