「Love Step」バレンタイン過去編
2月14日
チョコレート
キッチンへ行くと、甘い香りが部屋中に充満していた。
「おはよう ママ」
甘い香りを漂わせていたのはママだった。
「おはよう」
そう言いながらもチョコレートを湯せんで溶かしている。
バターの香りも混じってなんとも言えない良い香りに杏梨は鼻をひくつかせた。
「何を作っているの?」
忙しそうに手を動かしている母親に聞く。
「何って……」
呆れたような声が帰ってくる。
「チョコレートケーキでも作ってくれるの?」
チョコレートケーキは大好物だ。
楽しみでにっこり母親に笑う。
「今日は杏梨にじゃないわよ~?」
手を止めた貴美香は申し訳なさそうな顔で杏梨に言う。
「誰かにあげるの?」
誰かの誕生日だっけ?
「もう杏梨ったら、何を寝ぼけているのよ 今日はバレンタインデーじゃないの、バレンタインデー♪」
「あ……」
今日がバレンタインデーだという事をすっかり忘れていた。
でもね?わたしみたいな大きな娘がいるのに好きな人にあげるってどう思う?
しかも恋する乙女のようにルンルンで鼻歌まじりで作っているんだよ?
「おはよう ママ」
甘い香りを漂わせていたのはママだった。
「おはよう」
そう言いながらもチョコレートを湯せんで溶かしている。
バターの香りも混じってなんとも言えない良い香りに杏梨は鼻をひくつかせた。
「何を作っているの?」
忙しそうに手を動かしている母親に聞く。
「何って……」
呆れたような声が帰ってくる。
「チョコレートケーキでも作ってくれるの?」
チョコレートケーキは大好物だ。
楽しみでにっこり母親に笑う。
「今日は杏梨にじゃないわよ~?」
手を止めた貴美香は申し訳なさそうな顔で杏梨に言う。
「誰かにあげるの?」
誰かの誕生日だっけ?
「もう杏梨ったら、何を寝ぼけているのよ 今日はバレンタインデーじゃないの、バレンタインデー♪」
「あ……」
今日がバレンタインデーだという事をすっかり忘れていた。
でもね?わたしみたいな大きな娘がいるのに好きな人にあげるってどう思う?
しかも恋する乙女のようにルンルンで鼻歌まじりで作っているんだよ?
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