年下王子とお姫様
「花恋知り合いなの?」
びっくりしたように聞く菜央。
そりゃびっくりするに決まってる。
私だってびっくりしたもん。
「ううん。知らない。」
「なんかいきなり現れて、風のように去っていったね…。」
そう言って菜央は
男の子が帰って行った道を見ながら言う。
「だね、私の事知ってる人なのかな?」
「分かんないけど、取りあえずもうこんな時間だし帰ろ?」
そう言われて時計を見ると、
既に6時30分。
「そだね。帰ろ菜央。」
そう言って家に帰った。