はじめてのCHU
「ねぇ、麗?さっきまで、ずっと練習してたの?」
「あぁ。まあな。」
「…ごめんね。」
私は練習を遮ってしまった罪悪感が今更込み上げてきた。
「え?何で??」
「だって…私のせいで、せっかくの練習時間を潰してるわけだし……」
「は?気にすんなよ、そんなこと。全然良いって。」
「………むしろ嬉しいし…。」
声が小さくて、聞き取れなかった。
「え……?なぁに??」
「あ、いや。俺も、もう帰るとこだったからちょうど良かったって…。」
あれ?
嬉しいって聞こえた気がするんだけど……
気のせいかな。
「…そう?なら良かった。」
キキッ
家の前に着いた。
もう着いちゃった。
って、あそこから家までの道まで、知ってたの?!
「送ってくれてありがとう☆」
「おう!どういたしまして。」
「それと…ぁの…やっぱり、何か…ごめんねっ。」
「ったく。まだ気にしてたのかよ。いいって言っただろー?いい運動になったし良かったよ。」
「本当に?…ありがとう。それじゃ、またね♪」
「おう!また明日っ♪じゃーなぁ。」
明日…?