はじめてのCHU
それからしばらく麗の胸で泣いていた。
麗は何も言わずに頭を撫でていてくれた。
「麗……ありがとう…。私、そろそろ帰らなきゃ。」
「大丈夫か…?もう、落ち着いた??」
「うん。大分ね。ごめんね、いきなり泣き出しちゃって。それと、練習の邪魔しちゃって…。」
「大丈夫だって。そんなに気にすんなよ。……送ってく。」
「……ありがとう。」
今日は素直に受け入れた。
自転車の後ろにまたがる。
麗……まだ汗残ってる……。
そうか……
何でこんなにカッコイイのか分かった…。
麗の汗は輝いているからだ……。
どんな時も一生懸命で、真剣な目で……。
麗の全てが輝いているからだ。
その中でも汗が一番輝いている。
本当にまるで、ダイヤモンドだ…。
それと、もうひとつ。麗がカッコイイ理由は、私が麗のことが好きだから。
好きだから麗が格好よく見えるんだ………。
麗――――。