はじめてのCHU
美川君と同じ高校だったから…?
いい部活に入ったから…??
「なぁに一人で百面相してんだぁ?」
「ひゃっ!!」
いきなり話し掛けられたからびっくりした。
……って。え??えぇ?!
私をびっくりさせた主は、なんと。
美川君だった。
「み、みみみみ。…美川君!?」
「んだよ。そんなに驚くなよ。失敬な。」
だだだ、だって美川君だよ!?
美川君から話しかけてきてくれたんだよ?!
そりゃあびっくりするよぉ。
もう、心臓バックバク。
ぇ…?なぜに心臓がバクバクする必要がある!?
「ゴメン--。でも。だって。」
「…?」
「ここの高校受けてたんだね。」
「おう。てゆーか、俺も春学出身だから。自動的にここ?みたいな。」
え?
嘘ぉ??!
「え。だって私。知らないよ。美川君の事。一度も見たことないもん。学校で。」
「まぁ--うちの学校広かったからなぁ。見たことないのも無理ないかもな。」
そう。
うちの中等部は迷路なみに、広い学校で、クラスだって5〜6あったし、しかも離れてるし。
この人誰?って人もザラにいる。
「でも…俺は前からお前の事。知ってるぜ。」
美川君がハニカんだ。
どこか、懐かしい雰囲気をふくんで。
「…え?何で?」