はじめてのCHU

美川君と同じ高校だったから…?
いい部活に入ったから…??


「なぁに一人で百面相してんだぁ?」

「ひゃっ!!」

いきなり話し掛けられたからびっくりした。

……って。え??えぇ?!
私をびっくりさせた主は、なんと。
美川君だった。

「み、みみみみ。…美川君!?」

「んだよ。そんなに驚くなよ。失敬な。」

だだだ、だって美川君だよ!?
美川君から話しかけてきてくれたんだよ?!
そりゃあびっくりするよぉ。
もう、心臓バックバク。
ぇ…?なぜに心臓がバクバクする必要がある!?

「ゴメン--。でも。だって。」

「…?」

「ここの高校受けてたんだね。」

「おう。てゆーか、俺も春学出身だから。自動的にここ?みたいな。」

え?
嘘ぉ??!

「え。だって私。知らないよ。美川君の事。一度も見たことないもん。学校で。」

「まぁ--うちの学校広かったからなぁ。見たことないのも無理ないかもな。」

そう。
うちの中等部は迷路なみに、広い学校で、クラスだって5〜6あったし、しかも離れてるし。
この人誰?って人もザラにいる。

「でも…俺は前からお前の事。知ってるぜ。」

美川君がハニカんだ。
どこか、懐かしい雰囲気をふくんで。

「…え?何で?」

< 5 / 112 >

この作品をシェア

pagetop