はじめてのCHU
「…あ…あのね、麗、キス……なんか、してないからね……?」
「……………」
「本当、本当だよ?春岡先輩とキスなんかしてない!!!…お願い、信じて……」
勘違いしないで………。
私を嫌いになんかならないで………
「………知ってるよ。最後まで、見てたもん」
「あ?何お前、最後まで見てたの?」
私が反応するよりも先に、春岡先輩が反応した。
「えぇ。見てましたよ?春岡先輩が突き飛ばされるところまで。ぜーんぶね♪」
冷やかすように笑う麗。
「突き飛ばされてなんかねーよ!!!…ったく」
ブツブツと文句を言っている、春岡先輩をよそに、今度は私に笑いかけた。
それも、意地悪っぽい顔で。だけど少し照れた感じで、頬をほんのり染めた顔で。
ぅ………その顔反則。
……可愛すぎる。
「で、りく…?」