はじめてのCHU

「見たくなかったんなら、帰ればよかったじゃないですか」

うんうん。

思わず頷いてしまった私。

「おい、りく!!頷いてんじゃねーよっ!!」

「あ、すみません(笑)クス…フ…フフフフ…あはは、あは。ハハハハハ」

「なぁに笑ってんだよ、りく」

「どうした?りく。俺と付き合うのが嬉しすぎて、おかしくなったのか?(笑)」

「あ、それもあるかも。アハハハハ」

「否定しないんだ、そこ(笑)」

春岡先輩にツッコミを入れられた。

だって、否定する筋もないし。



麗と春岡先輩と私。



3人顔を見合わせて笑った。


でも春岡先輩だけは、少し寂しそうな笑顔だった。


幸せ、幸せ、幸せ。


これしか言いようがないくらい、本当に幸せだよ。


ずぅっと幸せな時間が続けばいいのに。
私は、そう強く願った。


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