素直にkissして
「ただいまー」
教室に入ると、暇そうにしている亜樹。


私の姿を見るなり一瞬で雰囲気が変わる。
「どうだった?」



「フラれた。タイプじゃないってさ」

「嘘っ。マジで?じゃぁ、ケーキあげた?」

処理しておいてよかった。


「あげたよ」

「………誰に?」
亜樹の目は私を疑っていた。


「…お腹空いてる人」

「はぁ…やっぱりあげてないのね」


がっくりと肩を落とす亜樹。

「あれだけ言ったのに…。柚菜のケーキは最強なのに…」



もともと、ケーキを渡すというのは亜樹の提案。



「まぁ、フラれたんだし…渡したところで一緒だよ」

「絶対違ってた!先輩甘いもの好きって情報、せっかく入手できたのに」



私以上に亜樹が凹んでいる。
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