愛しのりんご君。
「え。
実久がそう思ってなくても、りんご君は………………げふん、」
あ、今明らかにごまかした。
"げふん"って…マンガじゃあるまいし。
ま、あんまり聞き出す気もないけどね。
紗里、頑固だから、絶対言ってくれないし。
「…ま、デート楽しんで来てね。」
ニヤニヤしながら紗里が言う。
「だからデートじゃないし……。」
クレープ食べに行くだけなんだし…。
てか、何回も言ってるけど、私にはちゃんと"彼氏"居るんだからね!!
…学校が違うからあまり会えないけど……。