おさげでメガネでトップモデルで!?




由衣は空を見上げると口を開いた



「ユイ、…ってのは私のこうなったらいいなって言う願望の塊なんだ。だからみんなの憧れのユイに私自身も憧れてるんだ。故にこんな地味な自分がユイだって知られてみんなの憧れる気持ち、っていうのを失望させたくなくて」



こんなちっぽけな理由で自分の素が出せないんだ、バカだろ??



そう言って笑う由衣




(全然そんなことないのに、)




ユイだって由衣なんだよ、
どんな演技をしてたって最終的にみんな由衣なのに…




「わぁっ?!」





無理に笑う由衣をもう見たくなくていきなりぎゅうって抱きしめた



ふわりと柔軟剤だろうか?
いい匂いが花を掠める。




「そんなことないよ」




俺はどんな由衣でも好きだから、
だからそんなこと言って自分を責めんな。




そう言うと由衣は苦笑のような笑みを浮かべた



(ホントなのに、…)




信じてもらいたくて手を強めると痛いって抗議の声が上がる


「ほんとなのに…」
< 213 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop