虹色DAYs~番外編はいかがですか?~


それはそうと八束先輩の分も用意してありますから早く着替えてお渡ししなければ。
いつまでもこんなぐちゃぐちゃの頭を見られている訳にはいきませんから。

しかし…ですね。


「あの…そろそろ起きて着替えをしたいのですが…。何故私はホールドされているのでしょうか?」


戸惑いながら布団の中に目を遣ると見えるのは自分の腰周りにある八束先輩の手。

いつの間にか手を回され、起きることはおろか動くことも出来ません。
しかも距離が近くなってしまったおかげで微かに息がかかって顔が紅く…って何を冷静に状況把握に務めてるんですか、私。


「僕のお菓子はどこかと思って。僕が来た時諒ちゃん達ほとんど食べ終わってて他に見当たらなかったんだけど。」


まさか…。
紅くなっていた顔から血の気が引いていく感じがするのは気のせいでしょうか。

あの双子達…。
少々言葉が汚くなりますが、いわゆる「やりやがった」というやつの様ですね。
作っておいたお菓子を一まとめに置いておいたのが悪かったのはありますが、未だ成長期真っ只中のあの双子及び我が母は「人数分」という決まりを無視して食べ尽くしたのでしょう。


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