君が好き
表情
当日、俺は紗矢さんを迎えに行ってから焼き肉をする公園へと向かった。
俺たちが着いた頃には10人ぐらいいてみんな揃ってるみたいだった。
席につき箸を持ち目の前の肉を食べる前に俺はふと気がついた。
辺りを何度か見回した。
やっぱり栗村さんがいない。
呼ばれていないのか、と一瞬思ったが彼女は紗矢さんとも仲がいいし呼ばれないわけがない。
俺はあまり箸が進まず辺りを何度も見て彼女が来るのを待っていた。
30分ほど経っても来ない。
半分諦めてた。
その時、暗い中を誰かが歩いてくるのを街灯が照らしだしていた。
こっちに近づくほどに姿が鮮明になってくる。
その姿は栗村さんだった。
いつも会社で見る時よりもオシャレをしてるみたいで、その姿に見とれてしまい近づいてくるのが本気でスローに感じた。
そして彼女は辺りを見回してから俺の隣に座った。
ここしか席は空いていなかった。
「こんばんわ。ちょっと遅くなっちゃった」
彼女が言うのに対し「うん。こんばんわ」としか言えなかった。
なぜなら彼女との距離は5センチぐらいしかない。
少し動くと腕がぶつかったりする。
緊張は大きくなっていた。
俺が何も喋らずうつむいていると「どうしたの?」と彼女が話しかけてきた。
「あっ、なんでもないよ」
まさか緊張していたなんて本当の事言えるわけがない。
会話が途切れてしまった。
するとまた彼女が「藤川くんて21歳なんだよね?」と話しかけてきた。
「あっ、うん。そうだよ」
「最初聞いた時びっくりしちゃった。落ち着いてるから年上かと思ったよ」
「落ち着いてるんじゃなくてただ静かなだけだよ」
「ふふっ。藤川くん、あまり喋らないもんね!」
彼女の話している時のやわらかな表情にすごい穏やかな気持ちになった。
俺たちが着いた頃には10人ぐらいいてみんな揃ってるみたいだった。
席につき箸を持ち目の前の肉を食べる前に俺はふと気がついた。
辺りを何度か見回した。
やっぱり栗村さんがいない。
呼ばれていないのか、と一瞬思ったが彼女は紗矢さんとも仲がいいし呼ばれないわけがない。
俺はあまり箸が進まず辺りを何度も見て彼女が来るのを待っていた。
30分ほど経っても来ない。
半分諦めてた。
その時、暗い中を誰かが歩いてくるのを街灯が照らしだしていた。
こっちに近づくほどに姿が鮮明になってくる。
その姿は栗村さんだった。
いつも会社で見る時よりもオシャレをしてるみたいで、その姿に見とれてしまい近づいてくるのが本気でスローに感じた。
そして彼女は辺りを見回してから俺の隣に座った。
ここしか席は空いていなかった。
「こんばんわ。ちょっと遅くなっちゃった」
彼女が言うのに対し「うん。こんばんわ」としか言えなかった。
なぜなら彼女との距離は5センチぐらいしかない。
少し動くと腕がぶつかったりする。
緊張は大きくなっていた。
俺が何も喋らずうつむいていると「どうしたの?」と彼女が話しかけてきた。
「あっ、なんでもないよ」
まさか緊張していたなんて本当の事言えるわけがない。
会話が途切れてしまった。
するとまた彼女が「藤川くんて21歳なんだよね?」と話しかけてきた。
「あっ、うん。そうだよ」
「最初聞いた時びっくりしちゃった。落ち着いてるから年上かと思ったよ」
「落ち着いてるんじゃなくてただ静かなだけだよ」
「ふふっ。藤川くん、あまり喋らないもんね!」
彼女の話している時のやわらかな表情にすごい穏やかな気持ちになった。