とある堕天使のモノガタリⅡ
~MIDRASH~
窓際のテーブルに陣取った集団が右京達を見つけて呼んでいるのが見えた。
『来た来た!待ってたぜ!』
上機嫌のマイケルを見て何か企んでるとすぐ気付いた。
『マイク、今度は何をするつもりだ?』
『お!聞きたい!?聞きたいだろ~!?』
『いや、べつにそ…』
『パーティーだ!パーティーしよう!』
その言葉に歓声が上がる。
「なんの騒ぎ?」
「虎太郎。パーティーやるってマイクが言い出した。」
「なるほど…」
だがここに居るだけで10人…マイケルの事だからきっと…
『知り合いにも声かけてくれ!
どうせだから盛大にやろう!』
『…だと思った』
盛り上がる一同を眺めながら、つい笑みがこぼれた。
『“angel's smile”だ!』
『なんて可愛らしいの~』
『あ~ん、食べちゃいたいわ~』
みんなに茶化され動揺する右京に虎太郎は『待て待て』とブンブン手を振った。
『ダメダメ!右京にその気ないから!
ほら、メアリー!右京から離れて!』
『相変わらずヒューガはクロウのSPみたいだな~』
そう言ってアランは騒ぎを傍観してクスクスと笑った。
『ところで今日snake行くけど、みんなもどうだ?』
『行く行く!』
『俺今日はパスするわ~』
『え~ヒューガ行かないの~?』
ジェイクの誘いに乗ったヤツらは『また後で』と手を上げてそれぞれ午後の講義に戻って行った。