とある堕天使のモノガタリⅡ ~MIDRASH~



それを見たマイケルはオーバーなくらい感嘆の声を漏らした。


『ああ、クロウ!!お前やっぱり可愛いじゃないかぁ!!

お前となら間違え犯してもいいよ、俺!!』

『俺がお断りだっつーの!!

そもそも誰のせいでこんな話する羽目になったと思ってんだ!』


キレる右京の顎を掴んでキスするマイケルをジェイクは腹を抱えて笑っていた。


『ハッハッハッ!!マイクお前も最高だ!』

「…あれってどーなの?」

「…浮気じゃないとは思うけど…」


何か英語で叫ぶ右京を陸と寛二は気の毒そうな顔をするのだった。



丁度そのタイミングで現れたセリは一言「不潔」と言い放った。


「忍…あなたの彼が犯されそうよ?」

「ほっといていいわ…相手にしてると疲れるだけよ。」


さっきから騒ぎまくる右京の取り巻きに忍は溜め息をついた。


寮では相当おちょくられているらしいが、ここでも大差ないと思えた。


「子供なんだか、大人なんだか…」

「でも、更にかっこよくなったわね…」

「やっぱりそう思う?」

「ぷっ…“やっぱり”ってあんたの彼氏でしょ?
ノロケですか~?」


ニヤニヤ笑うセリに照れながら「実は…」と自分が悩んでいた事をこっそり話した。


< 167 / 474 >

この作品をシェア

pagetop