とある堕天使のモノガタリⅡ
~MIDRASH~
右京は虎太郎に抜け出すと伝えてsnakeから出ると忍と夜道を歩き出した。
「まだリサ達と話したかった…」
「また今度な。今日は俺が忍を独占したっていいだろ~?」
そう言う右京に忍は照れたように笑った。
「何か少し腹減った~」
「さっき限界って言ってたもんね。
買い物も少ししたいし、何か簡単に作るよ。」
「限界の意味が違うけど…でも忍の手料理は食いたい!」
忍の滞在するアパート近くの街を買い込んだ荷物を抱えながら案内した。
「メインストーリーはあっち。
こっちの路地は治安よくないから入っちゃダメ。
そっちに2ブロック先が駅で、公園挟んで向こう側が俺の大学。」
地図を見ながら忍は右京の言葉に頷きながらペンで書き込んでいく。
それを覗き込んで右京はアパートの位置を確認した。
「意外と距離があるな…」
「ニコールの自宅が郊外らしいのよ。場所は知らないけど、仕事用のアパートはその近くみたい。」
ニコール…ことニックは仕事じゃない時はP2にいる事が多いから自宅には寝に帰るくらいだろう。
アパートに着くと鍵を差し込んで扉を開けた。