とある堕天使のモノガタリⅡ
~MIDRASH~
「あの…さ…とりあえずご飯だけ作っちゃうから…」
「後でね。俺も手伝うから。」
なんとなく後退する忍を抱き上げてダイニングテーブルに座らせる。
「…だから…今は黙って…」
どうも昔から右京の押しには弱い。
─ほらまた…
自分を求める右京の手の動きとか…
噛みつくような少し強引なキスとか…
“好きだよ”って優しく囁く声とか…
…あと…右京がくれる痛みに似た快感とか…
その行動のひとつひとつにドキドキする。
─ああ、そうか…
右京が私を求めてる以上に、私が右京を求めてるんだ…
ダイニングテーブルの上でお互いを求めるように抱き合う。
「ぁッ…う…右京…ダメ…ッ!」
「忍…ッ…かわいい…」
波打つ忍の体を抱き締め、深く…深く…繋がる。
軋むテーブルの音が余計忍を淫らに…
汗ばんで光る肌が余計右京を獣のように…
また、激しく求め合った…