とある堕天使のモノガタリⅡ
~MIDRASH~
携帯の画面には“Nicole”の文字。
『おはようございます、ニコール。』
『おはよう、ミス・クロサキ』
『ミスは要らないですよ…
打ち合わせですか?』
『ああ、あと30分程でそっちに行くよ。』
『わかりました。お待ちしてます。』
そう言って通話終了ボタンを押すとメールが届いていた事に気付いた。
「右京だ!…あれ…昨日の23時のメールだし…」
今が8時半だから10時間近く寝ちゃったんだ…
“
─体、大丈夫?
やりすぎだったって反省してる。
でも、サイコーに良かった♪
仕事頑張れよ。
連絡待ってる─
”
「ちょっ…バッカじゃないの!?
こんな事メールしないでよ、恥ずかしい…」
一人で焦りながら返事を打つ。
“
─バカ右京!!
恥ずかしいメール送って来ないで!
(`・ω・´)
仕事終わったら連絡するね♪─
”
「あ~恥ずかしい!
…よし!仕事仕事!」
パチパチと自分の頬を叩いて気合いを入れると準備に取りかかった。