シュガーレス・キス


「悠那」


気づけばあっという間に時間は過ぎていて、4時間目の授業を終え昼のチャイムが鳴ったところだった。


特に見もしなかった教科書類を机の中に閉まっていると涼子に呼ばれた。



「ご飯たべよっ」


スミレちゃんも一緒です既にお弁当を手に持っていた。


準備がお早いことで。


俺ものんびり移動する支度をしていると三木と順平もやってきた。



「俺、購買行ってくるけど。順平はいかねぇってさ」

「俺はいいや」

「私は行こうかな。涼子は?」

「私もいいやー。先に三人で行ってるね」


涼子がそういうと鞄を肩にかけたスミレちゃんは三木と一緒に購買に向かった。



「…くそ寒い」


屋上で昼メシを食べようとしていた涼子たちは俺の一言で図書室に移動した。


よく考えれば12月の冬空の下は寒いに決まってる。


椅子に座って今朝コンビニで買ったおにぎりを取り出そうと鞄を漁っているとあるものに目が止まった。


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