シュガーレス・キス


「失礼しまーす。香織ちゃー…」


ガラっと扉を開けて入ると、目に入ったのは見てはいけないような光景だった。


思わず持っていたプリントを落として絶句する。

それほど衝撃的で、ちょっと刺激的だったんだ。


「…たっ、たか…高谷くんっ…⁉」

「…え?」


顔を真っ赤にして慌てふためく香織ちゃんと、罰が悪そうに苦笑いをする同じクラスの桐谷翔太。


窓際の方で隠れてるつもりみたいだけど、そっちから死角でもこっちからじゃ丸見えっすよ。

香織ちゃんに翔太くん。
ここ、学校。
そんでもって昼休み。

学生がまだうじゃうじゃいるのに、なにやってんだ。

ただでさえ教師に見つかったらどうなるかわかんないのに。まあ…教師である香織ちゃんが生徒とこうゆうことしてる時点で駄目かもだけど。


「堂々と学校でキスしない方がいいと思うけど。」


結構なアツアツぶりでしたこと。

というか、まさか翔太が香織ちゃんとねー。




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