恋色オレンジ〜夕焼け色の恋〜



『てかお前さぁ………ナオのこと、好きなんだろ』




そして気付けば、俺はそんなことを口にしていて。




『えっ?何でタク知ってるの?』




そんな俺に、マナは驚いたような声でそう答えた。



何で知ってるの?ってさ……


そりゃあ、毎日お前のこと見てたら…嫌でも気付いちゃったんだよ。





『マナ見てたら分かるって。最近ナオに話す時だけ声がちょっと高くなってるし』

『えっ、ほんとに?』

『おー、それに目がハートになってんぞ』

『うそぉ!?マジで……』

『マジマジ。恋する乙女〜みたいにさ、顔赤くなってて』

『えー……どうしよう私…バレバレじゃん…』




なぁマナ。


お前の姿が、頭に浮かぶよ。



今も顔を赤くさせてて。

どうしようって思いながらも、お前はきっと、幸せそうな顔をしてる。



俺には分かるんだ。



マナの声を聞いてるだけで。



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