恋色オレンジ〜夕焼け色の恋〜
『あっ!つーかあそこ見て!』
『どこ?』
『あそこだよあそこ!』
でも、突然翔があたし達にそんなことを言いながら前の方を指差したから、その方向を視線で追うと……
『あ、ナオじゃん。ナーオー!!』
彼女と二人でいるナオを見つけたあたしは、大きな声でナオの名前を呼んだ。
『おー!まさかこんなに人で溢れてるのに会えるとは思わなかったよ』
そしてあたし達に気付いてこっちまで歩いてきたナオは、彼女のことをあたし達に紹介してくれた。
『こいつが彼女の綾乃。あ、こっちはK高校の友達で、右から翔、ミチ、タクに、マナ。こいつらが俺がいつも一緒にいる友達なんだ』
『そうなんだぁ。はじめまして、林田綾乃です、いつもナオから話は聞いてます』
そして彼女もあたし達にはじめましてと挨拶してくれた。