恋色オレンジ〜夕焼け色の恋〜
タクと並んで前を歩いていたマナが、突然ち止まったかと思うとそのままうつむいて。
驚いたあたしと翔がマナを隣から覗きこむと……
ポロポロと涙をこぼすマナの横顔があたしの瞳にハッキリと映された。
『ちょっと、マナ?どうしたの?』
『おいマナ?何で泣いてんだよ』
アタフタと慌てるあたしと翔。
なのにタクは黙ってマナの隣に立っているだけで…
一体何があったのか、あたしには全然空気が読めなかった。
『タク、お前マナに何か言ったの?』
『俺は……何も言ってねえよ』
そして翔の言葉に、タクは小さな声でつぶやくようにそう言うと。
大きな深いため息をついた。