恋色オレンジ〜夕焼け色の恋〜
そして――――
『私ね……好きなんだ、ナオのこと』
マナはあたしと翔に……
驚くようなそんな言葉を伝えてきて。
『なんでナオなんて好きになっちゃったんだろうなぁ……だってナオだよ?笑っちゃうでしょ』
と、悲しい顔で笑った。
マナが……ナオのことを好き!?
突然知った、そんなマナの気持ちに、正直かなり動揺して。
頭の中がうまく整理できなかった。
『いつから好きなの?』
『二年になってからすぐぐらいだったかな。タクだけは……知ってたんだけどね』
『そうなんだ……ごめん、あたし全然知らなくて…』
『俺もごめん!気付かなかったからさ…』
でもマナはウウンと言って、首を横に振りながら、あたし達を交互に見ると。
『絶対ナオには言わないでね、絶対』
そう言って、ゆっくりと視線を落とした。