恋色オレンジ〜夕焼け色の恋〜
伝える怖さ――Shou
――Side Shou――
『超キレーイ!』
『ほんと、キレイだね』
『あ!ミチ、見てー!あっちも!』
『わぁ、ほんとだぁ!』
聞こえてくるミチとマナの声は、なんだか嬉しそうで。
ついさっきまで泣いていたマナも、花火を見つけた瞬間からちょっとだけ元気になった。
そしてそんなマナ達を見ていた俺とタクはふと目を合わせると。
ウンウンとお互い頷きながらホッとした顔になった。
夜空いっぱいに打ち上がる花火。
見上げるとそこは、キラキラと輝いていて。
なんだか夏の匂いがした。