恋色オレンジ〜夕焼け色の恋〜
『超イイ写真撮れた!見て見て!』
そしてナオは今日もまた。
そう言ってあたし達に撮ったばかりの画像をカメラに表示させて見せてくる。
『ほんとだー、やっぱこのオレンジ色が青春!って感じでいいよね』
マナの言ったその言葉に、ナオは嬉しそうに言葉を返していく。
『だろっ?俺、夕日が沈む前のこのオレンジ色が好きでさ。この色に染まってる川とかこのあたりの景色が超ツボなんだ』
『でもナオ写ってないじゃん』
『…いいんだって俺は。お前ら撮ってるだけで楽しいし』
『ダメだって、五人で撮ろうよ!あ、私あの犬散歩してるお姉さんに頼んでくるよ!』
マナはそう言うと、ナオからカメラを奪って足早に駆けていく。