恋色オレンジ〜夕焼け色の恋〜
『うっ……んっ……っ』
嬉しくて嬉しくて。
涙がどんどん溢れきて…止まらなかった。
『なんか俺…夢見てるみたいだよ』
『あたしも。夢みたいでちょっと怖い』
『でもさ、これは夢なんかじゃないんだよな』
翔はそう言うと、隣からそっとあたしの肩を抱き寄せて。
そして、優しく頭を撫でてくれた。
『とか言っていきなり目覚めて夢だったらマジへこむけどな』
『フフッ、あたしも』
そしてあたしは、翔の肩に頭を乗せて。
流れていく時間を、ゆっくりと肌で感じていた。