恋色オレンジ〜夕焼け色の恋〜
それから――――
タクの釣りしてるそばであたし達は座り込んで。
太陽が照らす青空の下で、いつもと同じようにみんなでくだらない話をして笑っていた。
『なぁ、ミチ!来年もまた来ような!』
『うんっ!来たい来たい!』
『ってゆーか早速ラブラブー?ちょっとアツ過ぎなんですけどー!ねぇ、ナオ?タク?』
『ハハッ、まぁまぁまぁ』
『付き合ったばっかりだから周りが見えてねぇんだよコイツら』
ずっとなりたかった“彼女”という特別なもの。
それは、なんだか少し照れ臭くて。
だけど…
それよりもずっとずっと嬉しくて。
翔が友達から“彼氏”に変わったのだということを、あたしはしみじみと実感していた。