恋色オレンジ〜夕焼け色の恋〜
でも、季節がまたひとつ変わり。
二年前に出会った頃と同じ春が、あたし達に…
キセキを運んできてくれた。
『マジー!?』
『信じらんないんだけど』
『奇跡だよな…』
『やべー!超嬉しすぎ!』
『つーかこれはマジで奇跡だろ』
それは新学期初日の、
三年になって初めての登校日。
あたし達は、三年五組の教室の前に張り出されていた紙を見つめながら…
そんなキセキをくれた神様に、心から感謝した。
あたしと。
マナと。
ナオと。
タクと。
それから…翔。
五人の名前が…
新学年で、新しく編成されたはずの三年五組の生徒の中に、
ハッキリと印刷されていた。