恋色オレンジ〜夕焼け色の恋〜
『はいっ』
そしてプルタブを開けたレモンティーを、翔はそう言って…
またあたしに渡してくれた。
『ありがと……』
『おう。なんかそのプルタブ固そうだったからさ』
そしてそう言って……
翔はいつもと変わらない、はにかんだような笑顔を浮かべた。
なんなの?
この……変な気持ち。
胸がキュッてなって。
なんか……痛くて。
『俺さぁ』
『ん?』
『さっき告白された、桃井さんに』
『『『えーーっ!?』』』
と、あたしが声を出すその前に、うしろからマナ達の声が響くように飛んできて。
本気で驚いた顔をしている三人は、今までうしろにいたはずなのに、一瞬であたし達を囲むように真ん前や隣に移動していた。