永遠 -forever-
目を覚ましたとき、隣に慶はおらんかった。



携帯で時間を見ようとしたけど、枕のすぐ横に置いたはずの携帯がない。



「慶、唯の携帯知らな…って、それ唯の携帯やん!!」



慶は床に座りベットにもたれかかって唯の携帯をいじってた。




「なぁ、唯。他の男とメールしてん?ブログでもいろんなやつと絡んでるし…俺、前にやめろ言ったやんな?」



高校に入ってから慶は『あんま男と関わるな』とか『メールするな』とかそうゆうことを言ってくるのが多かった。




いわゆる“束縛”ってやつで…。


でも唯からしたらそうゆう束縛ってのはホンマ大嫌いやった。




「でも唯、前にも言ったやん?メールとかしたり遊んだりしても好きじゃない、友達って言ったやん。やましいことなんかないし。疑うってことは慶は唯のこと信じてないってことやん?ほんなら別れる?唯もそんな疑われて付き合っていっても楽しくない」



彼氏は彼氏。
友達は友達。


彼氏できたから友達やった男と遊ぶなって言うのはまた違うと思う。



「ごめん。俺、唯のこと信じるわ」


「分かってくれたらいいねん。後、人の携帯勝手にメール見るとかありえへんから」


「ごめん」




唯は相当わがままな女やと思う。


けどそんなわがままな唯を受け入れてくれる慶はホンマ優しい男。



いくら唯が怒っても慶は怒らんと唯のことを理解してくれる。



そんな慶は唯は好きやった。
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