イイ恋しましょ♪
「はぁ?」
と、いまだにあたしの腕を掴んだままの男に対して
「離せっつってんの」
と、一言発した。
そこからはもう、何がなんだかわからなかった。
びっくりするくらい、早く。
びっくりするくらい、爽やかに。
そいつは、あっという間に大学生2人に勝利してた。
そして、
気付いたらボロボロになっていた大学生たちが
「な……何者だよ、お前」
とかなんとか言いながら走って逃げていく後ろ姿を見ながら、
「あーぁ。俺、ケンカ嫌いなのに」
と、呟いた。