~新撰組~『時を超えた少女の恋』
そこに幸喜が来た。




幸喜は表には出さないが凄く怒っていた。




たぶん昨日の夜のことを聞いたのだろう。




「美夜…昨日どうして抜け出した。」




幸喜の声は低く恐ろしかった。




私はずっと俯いたまま幸喜の顔を見なかった。




「答えてくれ………。」




幸喜の声は震えていた。




私はその時初めて幸喜の顔を見た。




幸喜の顔は苦痛の色に染まっていた。




『ごめんなさい………。』




私は居た堪れなくなり謝った。





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