ただ、隣で。

ガっ

「大丈夫か？」
「聖十ぉ～」

聖十を見たくないのに、
聖十を見ると、安心した。

「なぁ、今から言うこと
　本気だから。」
なにが、

「静歌・

　好きだ。」

「聖十…。
　嘘だよね？」
そんなわけないよ・

だって、聖十は

「浅倉（満李）とは、つきあってねぇ。」

「だから、信じろよ。」
そういった後、私を抱きしめた。

「し、信じるよ？」

「うん！信じろ！」
そう言って笑った聖十は、あの頃の聖十に、似ていた。
優しく、微笑むような。

「ふ～。」