春・紅茶・春
「琴子も大変だねぇ。」
里桜はポテトチップを食べながら言う。
「里桜。お願いが…。」
「絶対イヤ!私、あいつ苦手なんだもん。」
せめて最後まで聞いてよね。
大体…。学級委員って名前ばっかりで、要は先生のパシリじゃん。
「あっ。噂をすれば。」
里桜は黒板の方を指した。
そこには、今教室に入ってきたと思われる黒木くんの姿がある。
「ほらほら♪渡してきなよ。」
ニヤニヤと笑う。
「そんなんやって、お菓子ばっかり食べてるから最近太ったんだよ!」
「@*&#%£!?」
声にならない叫び声をあげている里桜をおいて、私は黒木くんの所へ向かった。
自然と心臓がドキドキする。
また無視されるかもしれないという恐怖なのか…。
他の感情なのか…。
考える余裕もない。
「あ…あのっ。」
私の声に、黒木くんは振り返った。
あの時と変わらない。
真っ黒な瞳で、私の方を見上げた。
よく漫画や小説で<吸い込まれそうな瞳>とかいうけど…。
黒木くんの瞳は、それにピッタリだ。
「何か用?」
「あのっ。これ…先生から預かったの。はい。」
「ありがとう。」
私は、すぐに回れ右をして自分の席に向かった。
まだ心臓はドキドキしている。
久しぶりに、黒木くんの顔を見た。
久しぶりに、黒木くんの声を聞いた。
ただ…それだけなのに…。
里桜はポテトチップを食べながら言う。
「里桜。お願いが…。」
「絶対イヤ!私、あいつ苦手なんだもん。」
せめて最後まで聞いてよね。
大体…。学級委員って名前ばっかりで、要は先生のパシリじゃん。
「あっ。噂をすれば。」
里桜は黒板の方を指した。
そこには、今教室に入ってきたと思われる黒木くんの姿がある。
「ほらほら♪渡してきなよ。」
ニヤニヤと笑う。
「そんなんやって、お菓子ばっかり食べてるから最近太ったんだよ!」
「@*&#%£!?」
声にならない叫び声をあげている里桜をおいて、私は黒木くんの所へ向かった。
自然と心臓がドキドキする。
また無視されるかもしれないという恐怖なのか…。
他の感情なのか…。
考える余裕もない。
「あ…あのっ。」
私の声に、黒木くんは振り返った。
あの時と変わらない。
真っ黒な瞳で、私の方を見上げた。
よく漫画や小説で<吸い込まれそうな瞳>とかいうけど…。
黒木くんの瞳は、それにピッタリだ。
「何か用?」
「あのっ。これ…先生から預かったの。はい。」
「ありがとう。」
私は、すぐに回れ右をして自分の席に向かった。
まだ心臓はドキドキしている。
久しぶりに、黒木くんの顔を見た。
久しぶりに、黒木くんの声を聞いた。
ただ…それだけなのに…。