おたく王子
ミドリ・・・?
知らない名前だ。
やっぱり面識はない・・・?
「うん。俺ら初対面。ナイストゥミーチュウー」
朝日の考えていることが伝わったのか緑が言った。
しかしさらに朝日の頭には疑問が浮かぶ。
やっぱり初対面?
じゃあ何で私の名前を?
てか何で私縛られてるの?
こいつがやったの?
何で?
何のために?
混乱する朝日をよそに、緑はポケットから携帯を取り出して弄り始めた。
静かな室内にカチカチとボタンを押す音が響く。
「あのね~俺。君達のこと懲らしめてって頼まれたんだよね~」
「え・・・?」
唐突に言われて、朝日はキョトンとした。
緑は携帯の画面を見つめたまま言う。
「まあ、誰に頼まれたってのはシークレットだからないしょー」