バツイチ高校生

「皆、聞いて。今日から新しい生徒が転校してきた。」そういうと、障子へ片手を伸ばした。「いいよ、入って入って。」

そこから,　彼女の姿が現れ、俺の心臓が一瞬だけ止まった。
「えっと。。。じゃ、ちょっと自己紹介してもらおうか。」と先生がいい、壇から降りた。

彼女は微かな咳すると、お辞儀した。

「始めまして、東京からきた佐藤。。。あっ、鈴木里香です。よろしくお願いします。」と見た目通りに可愛い声を出した。

里香ちゃんか・・・その瞬間俺は気づいた。　俺って惚れやすいなぁって。彼女を見るだけで、突然、自分がきもいと思えるほど変な想像に入っちゃった。

「じゃ、里香ちゃんの一つの意外なところを教えてくれないかな。」と先生がなぜか軽い合コンの男のようにそう言った。

そう言われると里香ちゃんは手を見た。それから１、２秒経ち、視線を上げた。
「実は私・・・バツイチなんです。」

包丁で切ることができるほど濃い沈黙がその教室に核兵器のように爆発した。俺の心が、痺れたというか・・・感じたことない感じだった。

１６歳で・・・バツイチ？どういうこと？それって法律的にありえる？と俺はそう思った。

先生も驚いた顔し、暫くその顔で彼女を見つめた。そして、先生はいきなり拍手し始めた。「ああ、じゃあ、皆仲良くよろしくね。。。」可也焦っていたという感じだった。「では。ええ、後ろに空いている席があるから、取り合えずそこに座ってね。」

ええ？俺。。。俺の隣？バツイチの美人が？

運は良かったか悪かったかよく分からなかった。でも、「反応」　という生き甲斐なんだから、仕方がなかった。里香ちゃんが喋ってきたら俺も喋る。

そういう男だからね。

里香ちゃんは周りの視線や囁きに気にせず、俺の隣に座った。その時、彼女の香水の香りが漂ってきた。どんな匂いだったのか分からないけど、俺を落とした・・・と言ってもそんなに難しくないけどね。

女の子が挨拶するだけで妄想してしまった。そういう男だった。

でも、幸い（残念ながら？）なにも話して来なかった。世界一驚きの発言を言わなかったのように、鞄から鉛筆ケースと取り出し、無言で座っていた。

でも、その日から始まった。

俺の人生を変えてくれた里香ちゃんから全てが始まった。