残雪
会に行くたびにお前が買え買えっていって
俺は言うがままにされていて・・・。
でも、そのとき花言葉や他の花のことも教えてくれたっけな・・・。
「はぁ・・・。よっこらせ」
そうつぶやきながら俺はその花の隣に座った。
ここは、お前・・・ユリが人生で最後の場所だったところ。
俺は時間がある日はたいていここに居る。
ユウやサイには内緒な場所。
ここで、俺の右目の視力を失った場所でもある。
「なぁ。思い出すよなぁ・・・。どうしてこうなっちまったんだろうなぁ・・・。ていうか俺たちもへんだよな!お前が死んでさよならするのにむしろ一緒に居ようって言う約束すんのもさ」
そう一人でぶつぶつしゃべりながらプリムラの花びらをいじる。