雪の降る日に
 

声が、優しい響きで、自分でも驚いた。




そろそろ気付かずにはいられなかった。


これって…さ。
こういうのって…──







「あ、七瀬っつえばさー、お前知ってた?」


軽い口調で佐原が言った。


サワっと何かが騒ぐ。


「…何がだよ」

つい、不機嫌そうな声が出た。










「それがよ、あいつ、斎藤に告ったらしいぜー」 



好奇心いっぱいの顔で佐原は言った。


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