雪の降る日に
身を縮め、震える手ではだけたブラウスを握り締め、俺を涙を溜めた瞳で睨んだ。
憎悪というより、怯えた瞳で。
その目に耐えられず、視線を下に落とした。
そして、奪われた。
スカートから見える七瀬の太ももに、血が一筋通っている。
心臓がおかしいくらい跳ねている。
その血は、事実を物語っていて。認めざるを得なくて。
「七瀬…俺…」
訳もわからず呟いた。
ああ、俺は…
七瀬を傷付けたんだ。
体も…心も──…