雪の降る日に
まくしたてて話し、目を反らした。
…真っ直ぐな瞳なんか、今は誰のものだって見れない。
見たく、ない。
「…そっか」
一呼吸置いて、佐原は言った。
「わあった。
今日はちゃんと、部活来いよ」
「……おぅ」
佐原の顔が見れないまま、そう返した。
─ごめんな…佐原。
本気の気持ちに…応えられなくて。
佐原は俺の返事を聞くと、ふっと笑って立ち上がった。
「じゃあ、放課後な」
そう言って佐原は、俺の肩をひとつ、叩いて行った。
「…あぁ」
叩かれた感触が、やけに肩に残って、消えなかった。
まるで、
俺が犯した罪のように。
俺は手のひらで顔を覆い、俯いた。