雪の降る日に
 

「お前ダメじゃん!部長会議だよ!!部長会議!
明日の放課後、部の予算を決める大事な最終会議!ったくなんで先輩はこいつを選んだんだか…」
佐原はオーバーにリアクションを取り言った。

「あ…。そっ、か…」

俺は先週の部長会議で言われた最終会議の日程を思い出していた。


え?待てよ。って事は…?


「……?
大丈夫か、お前」

佐原は怪訝そうな顔をし、ぴたぴたと俺の額を叩いた。

「…あ、大丈夫に決まってんだろー?」

俺はいつもの調子に戻した。

部長、会議か…。
俺は教室に戻り席に着いた。


─そうか、明日になればまた姿が見れるんだ。
会えるんだ…


なんとなく、気持ちが軽くなる。
七瀬の事で悩んでるなら、その悩みを軽くするのも七瀬なんだろうか──。



「さーみー!!ったくついてないよなぁ、こんなさみぃ日に渡り廊下掃除なんてよぉ」

俺は大声で隣を歩いていたヤツに言った。

「早く終わらせちまおうぜ!」

俺はそう言うと箒をとり、荒っぽく掃いた。

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