あたしの執事
私は凌ちゃんとばいばいして、一階に降りる。
「ココロ―!!」
リビングから、駆け足で来るお父さん。
その顔は少し悲しそう。
「なあココロ……今度いつ帰って来るんだ?」
心配性のお父さん。
そんなに心配なら、学校にまた通ってくれればいいのに(笑)
「分かんないよ……まあ、絶対帰ってくるし!!心配しないで」
「ココロ……また大人になって……ますます綺麗になっていくな……ウゥッ……」
腕で目を隠すお父さん。
やっぱり親バカ。
「ココロ様……そろそろ行きますか?」
大輔さんは玄関のドアを開ける。
玄関の前には、リムジン。
私……リムジン乗るの、実は初めて。
お嬢様なのにお恥ずかしい(笑)
私は、お父さんとお母さんにお別れをして、リムジンへ向かう。
「どうぞ」
大輔さんはリムジンのドアを開けて待っていた。
ドアを持っている手、リムジンの中を丁寧に差す手……
全部が大好き。
この前の夜中……酔っていた大輔さんに告られ、私は嬉しくも恥ずかしくもあった。
まあ……告った事、大輔さん分かってないみたいだけど。