あたしの執事
「どうなさいました?顔が真っ赤でしたよ?……熱でもありますか!?」


大輔さんは、膝掛けをそっと捲り、ピタッと私のおでこに手を当てて熱があるか確かめる大輔さん。



いやいや!!違うっー!!
熱じゃなくて……熱なんかじゃなくて!!
ドキドキしてんのー!
何て言える程、私はなってません。



「熱は無いみたいですね……」



当たり前……。


「ならどうしてそんな顔が真っ赤なんでしょうか……」



なにも分かってない大輔さん。
やっぱ鈍感なんだから……。



「なんでもないっ!!」



大輔さんの頭の周りにハテナがたくさんが見えた気がした。


私は再び、膝掛けで上半身を隠す。



だってだって……勘違いしたなんて……言えないし……!!
勘違いしたって事は、受け入れた=好きになっちゃうじゃんっ!?



大輔さん、鈍感だからそう思うから分かんなかったけど……やっぱり受け入れた自分が馬鹿馬鹿しく思えた。



―・―・―・―・―・―・―・―・


「ココロ様……つきましたよ」


ん……もうついた……?


辺りは暗く染まっていて、どこにいるかわからなかった。

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