太陽と月
ガラッ
と勢いよくドアを開けると上から黒板消し。
見事に黒板消しは私の頭に直撃した。
それを見た人達は笑うのを堪えている。
「…保健室行ってました」

その言葉を聞いた先生はめんどくさそうに本当は気づいているはずなのに無視して、
「さっさと座れ」
と冷たく言い放った。

私は、仕掛けた人を睨むわけでもなく笑った人を睨むわけでもなく黙って席に着こうとした。

椅子には沢山の画鋲。
私は無言で画鋲を床に落とし座った。

もう嫌だ。

…どうして竜は不登校なんだろう。

授業中、ずっと竜の事を考えていた私は可笑しい?

竜は、きっと暗闇に差した一筋の光。
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