彼に恋した夏(方言企画大阪弁編)
『こ…小春ちゃん…』


小春ちゃんの腕が
みぞおちに入ってかなり…

苦しい…




『ぅあっ!ごめんなさいっ!!』


小春ちゃんは
猫のように飛び退いた。


俺は腕をついて
上半身だけ起こす。


『けほっ…』



胸をさすりながら
横に目をやると

例の隠された漫画本…



こんな目にあったんだから…


もうこの際
気になるものは見ておきたい。


俺は腕を伸ばした。



『だっ!だめぇ』


小春ちゃんが俺に抱きつく。



止めに入ったつもりか?




悪いけど…

俺の方が早いから。






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