彼に恋した夏(方言企画大阪弁編)
休憩を終え

太一くんの部屋で
家庭教をしていると


ただいま―ッ


下から小春ちゃんの
元気な声が聞こえてきた。



小春ちゃんが
部活から帰ってきた。



俺は腰をあげる。


『じゃ、また夜に』


問題集に取り組む
太一くんの頭をポンっして
俺は部屋を出る。



あの日から毎日の日課。



夕方に

小春ちゃんが部活から帰ってきてから夕飯まで


俺は小春ちゃんの
モデルをしている。



太一くんの部屋を出ると


階段をかけ上がって来る
小春ちゃんと目が合う。



小春ちゃんの口からは
ドーナツが半分顔をのぞかせていた。




俺を見て、
嬉しそうに笑う小春ちゃん。



人懐こいってゆうか
なんてゆうか…



こっちまで笑えてくる。



『あ!そのかほ良いへ!』


言ってから
小春ちゃんは慌て
ドーナツを一気に食べる。


ごくん…っ


『っ直樹くんの今の顔
めっちゃ撮りたかったぁ』


にへっ

と笑う小春ちゃん。




『はいはい…』



そのまま俺は
小春ちゃんの部屋に入った。







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