彼に恋した夏(方言企画大阪弁編)
いつも通り
俺はベッドに腰をかける。


俺の向かいで

小春ちゃんは鉛筆を走らせる。


スケッチブックに
ラフ画を貯めてるらしい。



たまに、
鉛筆が止まり俺を見る。



2、3秒して

また鉛筆が走り出す。






初めこそ
少し不安があったけど


小春ちゃんの目は
かなり真剣だ。



いつもの

にょほほん小春ちゃんとは
別人かもってくらい…。












小春ちゃんの目が
また俺を見る。









どくん





小春ちゃんの後ろの窓から
西日が射し込み

小春ちゃんが影になる。



小春ちゃんの
うっすらみえる表情が

一瞬でも綺麗だと思った。





俺を見つめる
小春ちゃんの真剣な目。



まるで

心を読まれてるみたいだ



俺は思わず目をそらしたくなるのをなんとか食いとどめる。




意識してるとか
思われたくない。






ふいに
視線がはずれ


小春ちゃんは
スケッチブックに目を落とす。


鉛筆がまた動きだす。




ふぅ…

思わず姿勢が緩む感じ。





って俺

小春ちゃん相手に
なに考えてんだよ








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