彼に恋した夏(方言企画大阪弁編)
電車の中は
混んではないけど座る場所もなくて

ドアのそばに立った。




走り出す景色。


ガタンゴトン…

一定のリズム感が耳に心地いい。



『直樹くんと手ぇ繋げるなんて…』


小春ちゃんは頬を染めながら
ブツブツと言ってる。



心の声でも漏れてんのか?



だけど
そんな小春ちゃんを見て


俺の口元はにやけてしまう。


変な小春ちゃんすら愛しく思う。



俺も変になったのかな…。


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